俺と世界は同じ場所にある

俺と世界は同じ場所にある


富田くんの2015年締めの舞台で、そして初アミュ現場でした(アンサンブルを除く)。
普段舞台についてブログかいたりしないけど、今回の舞台はDVDにならないらしくて、だからこの舞台中感じたこと、頭ひねったこと、たくさん考えたこと全部、今忘れたらきっと一生思い出せないから、考察ブログ。


登場人物としては、溝口琢矢くん演じるポンさん、石原壮馬くん演じるドテくん、三村和敬くん演じるケンちゃん、それから、我らが富田健太郎くん演じる大山くん。
あとは、役者はいないけどみんなが代わる代わる演じるカズキとアヤネ。

成人式で中学のときの仲間が久しぶりに揃うところから始まって、とやかくあって静岡県三島から新潟まで日本横断往復の旅。道中の車の中で、中学時代のことを思い出したり、各々の悩みとかつっかかりとぶつかったりって感じのお話。超、ざっくり。笑


ポンさんは、4人の中では裕福な家に産まれてて、東京で大学に通ってて、頭良くて。
親にお金出してもらって大学行って、留学行って、車買ってもらってってしてる分、親のこと大事にしてるし、けどそんな自分を少し恥ずかしいとも思ってる。三島の秀才だったけど、東京にでたら自分レベルなんてざらにいて、ただの凡人なんだって実感して、臆病になった。

ドテくんは、ポンさんとは正反対で、何もかもに恵まれなくて。家なんてもともとあってないようなもんだったけど今はほんとに三島には実家もなくて東京でバイト三昧。
幸せの数も、不幸の数も決まってて、今まで不幸ポイントたくさん使った分これからはきっと、って、ずっと自分の運命?境遇?に我慢してきた。だから、自分の家がズタボロだった分、ちゃんとあったかい家族とか、家とか、そういうのに憧れが強くて、1番カズキに対して憤りを示したドテくん。

ケンちゃんはお洒落で天才肌で、専門通ってて、友達とブランド立ち上げる!って言って、1番自分の夢に一直線に進んでた人。でも、友達に裏切られて、悲しくて悔しくて傷ついて、でもそうしてるうちに自分の心すらわからなくなって世界が嫌になって、引きこもった。カズキと一番仲良かったのがケンちゃんで、カズキのことを聞いたときに、カズキを庇う方面で憤ったのがケンちゃん。

ドテくんもケンちゃんも、刑務所行こうって言ったけど、ドテくんはカズキを責めててケンちゃんはカズキを擁護してて、正反対の感情で、でもお互いにお互いの気持ちがわかるから何にも言わずにいたのがすごく痛かったです。

それから、大山くん。
大山くんがわたしは本当に一番理解できなくて、てゆうか大山くんがダントツで情報量すくないの!ほんとに!笑
とりあえず、明るい、友達多い、あんまり自分の意見言わない、音楽が好きで、三島を離れる気はない。ほんとこのくらい笑 大山くんについてわかることって笑
だから、大山くんに関してはほんとに憶測でしかないんだけど。
みんながそれぞれ悩みとか苛立ちとかをぶつける中で、大山くんは唯一そういうのが一つもなくて、けど何も考えてないなんてそんなのありえないから。
引っかかるのは、家を出ない、三島を出ないってところ。
俺は何でもいいんだよ、音楽と並行できれば。って言うことは、大山くんがやりたいことは音楽しかやりたいことないってことでしょ。そうしたら、東京出て音楽一本!って道を選びたくならないのかなって思うわけだけど。4月からは知り合いの所に就職するらしい。笑
それから、ドテくんに成り行きで人生決めんな、とか、自分の意見なさすぎって言われてるみたいに本当に主張しない。周りの空気に合わせるっていう感じ。刑務所行くかどうするかってときも大山くんは行くとも行かないとも言わないけど、ドテくんが怒るのが嫌だからポンさんが行くって言った時に安心した顔するのね。
それから、カズキのこと聞いてドテくんが怒る気持ちも、ケンちゃんが引きこもっちゃう気持ちも、理解できない。本人が言うにはおれは恵まれちゃってるから。
でも、わからないって言う大山くんが本当に辛そうで、大山くんはすごい友達を大事にする人だから、わからないことが辛いんだろうなあ。
わからないからその分かもしれないけど、すごく人の事を気遣って、安心させる言葉とか、場を和ませることを言える。優しい人。



それから、ずっと考えてた「俺と世界は同じ場所にある」っていうタイトルについて。
どういう意味なんだろうって考えてて。
この舞台でいう、世界ってなんだろうって考えた時に出て来るのがケンちゃんのセリフで、「世界変えて。なんなら、全大人変えて。」
だから世界=大人っていうと大きすぎだけど、世界は大人で構成されてるみたいな認識なのかなって思った。
全大人が変われば戦争なくなる、人の悪口なくなる、世界が変わる。
本当にただの私の憶測でしかないけど、中学の時に、ケンちゃんが転校しちゃうかもってなって、ポンさんを初めとしてみんなで教室の中に作ったバリケードは、ケンちゃんを大人に連れて行かれないようにするための高い壁。教室の中にみんなで作った子供の世界なのかなって思って。
秘密基地みたいなあの空間は、子供だけの絶対不可侵領域。机とか椅子で作ったバリケードは、大人と子供の間の明確な境界線。
けどいつしかみんな歳をとって、20になって、自分の意思とは関係なく大人って呼ばれる歳になって、色んな悩みとか問題抱えて、大人と子供の境界線の間で、がんじがらめになった。
だから、成人の日にもう一回作ったバリケードを今度は自分達の手で思いっきり壊して、境界線の向こう側、大人の世界に一歩踏み出す。
だから、俺と世界は同じ場所にある。
なのかな、とか、思ったわけです。


千秋楽終わってから友達と鍋食べながら色々考えて、大山くんがもしかして、4人の中では一番大人だったのかなってなった。

最初からバリケードの外にいたし…っていうのはきっと私の考えすぎだけど笑
最初は東京に出ること音楽やることを怖がってるのかなって思って、だから三島のヒーローっていう今ある居場所に固執してるのかなっておもった。
でも、大山くんはそれと同時に、たぶん諦めてる。
東京で音楽一本みたいな夢をもしかしたらいつかは見たのかも知れないけど、今はもっとリアルな現実見てるっていうか。
きっとそれを諦めちゃえば、大山くんの中では三島を離れる理由ってなくなっちゃうんだろうな。
大人になることと諦めることって紙一重なんじゃないかなって思うんです。
大抵の人は色んなことを諦めて生きてる。
自分の夢に一直線に脇目も振らず突き進める人ってすごいレアだし、強靭な意思とかその人の問題と、それとは別にやっぱり夢を追えるだけの環境がなきゃだめなんだと思うんです。もしも大山くんがポンさんの家に生まれてたら大山くんは夢追って東京にいたかもしれないし、大山くんがドテくんだったらそれもまた、東京でバンドしてたかも。でも大山くんは大山くんだったから。
大人と子供の間の境界線ぶっ壊して、大人の世界に一歩足を踏み入れた彼らはそれぞれの場所でそれぞれの道を歩んでいくんだと思います。ちゃんと。
ポンさんは自分なりに東京で、今までよりはもうちょい強気にポンさんらしく頑張るだろうし、ドテくんは大学行って幸せな家庭を築く夢に向かって尽力するんだろうし、ケンちゃんは家に篭るのやめてもう一回挑戦するだろうし。
カズキもいつかは刑務所から出て、アヤネと一緒に今度こそはって。
でも、大山くんはあのあと三島に帰って、音楽1本の道を行くとは考えられなくて、やっぱり三島で家でずに、親の知り合いの会社に就職するんだと思う。
でも、大山くんはちゃんと未来に希望見てるからすごいなあ。
「世の中に凡人などいなぁぁい!!!幸せの数も、不幸の数も、決まってなどいなぁぁぁい!!!幸せポイントは無限だぁぁぁあっ!!!」
三島のヒーローの言葉はきっとみんなを救ったから、だからみんなはバリケード壊せたから、大山くんは本当に三島のヒーローなんだなっておもいます。



はい。10公演そんなことばっか考えながら。
今年のとみたくん納めでした。

とみたくん、去年とは比べられないくらいハードスケジュールな2015年お疲れ様でした。
ブラステはやっぱ不完全燃焼だったけど、6つの舞台全力で追えてよかった!
ブラステ2、ブラステ再演、碧旅、十五少年、ミラステ、同じ場所。
全部深く心に刻まれて、絶対忘れない。
いつも舞台の初日に次の舞台の解禁っていうパニックサイクル(笑)だったから、次の仕事が解禁されてないって感覚が不安でしかないので早く次の舞台求む~~!!!


外部の舞台!求む!笑